レンズのボケ量を知るためには「有効口径」を求めよ! / フルサイズだからボケる、は本当か

先日のブログで、「レンズのボケ量を知りたければF値をフルサイズに換算せよ」という説をご紹介しました。簡単に言うと、マイクロフォーサーズのF1.4はフルサイズのF2.8と同等になるという考え方です。

僕自身あまり納得がいかなかったのですが、記事公開後、それにかわる”新たな考え方”を教えていただきました。言うなれば「ボケ量を比較したければ有効口径を求めよ!」です。今回は、この考え方についてまとめていきます。

読者の皆さまなくしてブログは成り立ちません。本当に、ありがとうございます!

そもそもF値はどのように算出されているのか

まず、レンズ選びの基準となる「F値」という数字。これがレンズの明るさを示すのは確かなのですが、そもそもこの「F値」はどのように求められるのかというと、

焦点距離÷レンズ口径=F値

となります。しかし、ここでいう「レンズ口径」というのが調べても分かりませんでした。例えば「XF35mmF1.4 R」の場合、焦点距離が35mmでレンズ口径(公式サイトの寸法による)がø65.0mmなのですが、計算すると「0.538461…」となってしまいます。

<以下、2017年5月19日補足>

どうやら、このø65.0mmという大きさは、鏡胴の外装や内部の機構などもろもろを含めたレンズ口径になります。

なので、レンズ口径を調べたい場合は「絞りを開いた状態にしたレンズを前玉から覗いたときに見える、光が通る丸い部分の直径」を測ればいいとのことでした。

しかしながら、レンズというのは技術の結晶で、単純に、そして簡単にレンズ口径を測ることは難しいのかもしれません。画質を優先させるために、あえて余裕のあるつくりにしていることも考えられます。

レンズの奥は深いですね!

<以上、補足終>

ボケ量がわかる「有効口径」の求め方

F値の計算方法は、思っていた以上に繊細な作業です。

では、今回の記事で最も伝えたい、ボケ量を知るための「有効口径」を求めていきます。この有効口径が分かれば、たとえばフルサイズとAPS-Cのレンズのボケ量の実際を比較することができます!

ということで、有効口径の求め方は次の通りです。

焦点距離÷F値=有効口径(ボケ量)

再び「XF35mmF1.4 R」で考えてみると、焦点距離35(mm)÷1.4=25。すなわち、有効口径は25ということになります。

そして比較対象には、かつて僕が所有していたレンズ「AF-S NIKKOR 50mmF1.8 G」を選んでみましょう。このレンズの有効口径を計算すると、50(mm)÷1.8=27.7777777778となります。

また、両者のレンズの画角は前者が44.2°で、後者が47°とそこまで差はありません。

つまり、ニコンのレンズ(フルサイズ)のほうが理論上のボケ量は多いものの、富士フイルムのレンズ(APS-C)もほぼ同じボケ量を生むことができると分かります。

なお、今回は画角がほぼ同じレンズで比較しましたが、違う画角のレンズで比較する場合(例えばXF35mmF1.4とNIKKOR 85mmF1.8)では「圧縮効果」の影響を受けるため、必ずしも「有効口径」だけでボケ量を確定することはできません。

さらに、ボケの「かたち」もレンズによって様々ですよね。綺麗に丸くボケるレンズもあれば、レモン型になったりざらついたり。なので、最後は自分自身の美的感覚が「ボケの質」を判断することになります。

フルサイズだからボケる、とは言い切れない

ということで今回は、レンズのボケ量を示す「有効口径」とその計算方法について書いていきました。ここから分かることは、「フルサイズだからボケる」とは言い切れないということです。(有利とは言われています)

それに、「よくボケる=いいレンズ」ではありません。何を、どのように撮るのかによって「いいレンズの条件」は違ってきます。レンズ選びの際には、このことも考えると幸せになれそうです。

なお、今回の記事はまだ完成していません。引き続き、読者の皆さまの声を必要としておりますので、よろしければコメントにて教えていただければと思います!

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コメント

  1. Qta より:

    たびたび失礼いたします。Qtaです。
    昨日は突然長文コメント送りつけて本当にすみませんでした。

    正直かなり失礼だったかと反省しておりましたが、ちゃんとご返信いただき、さらにはきちんと内容をご自分で納得できるまで検証いただいていたとは。すばらしい姿勢と実行力です。
    見習わねば。。。

    さて、余計ついでに、お悩みの「レンズ口径」についてコメントさせていただきます。

    F値計算で書かれている「レンズ口径」なのですが、こちらは仮に光学系が「一枚だけのレンズ」だった場合、有効口径(=レンズの光が通る部分=光束の直径)がレンズ自身の直径に等しいという意味で使われる言葉のようです。

    現代カメラのレンズのように複数枚のレンズを鏡胴でまとめたものについては、鏡胴内の光が通る部分(光束)の直径が有効口径(≒複数レンズをまとめて仮想の1枚の光学レンズとした場合のレンズ口径)となります。したがって、鏡胴の外側の直径サイズよりは大分小さくなります(公式サイトにある直径65.0mmは、鏡胴の外装やらモータやら込み込みの直径です)。

    カメラのレンズで有効口径を具体的に実測してみたい場合は、「絞りを開いた状態にしたレンズを前玉から覗いたときに見える光が通る丸い部分の直径」を測ればいい、らしいです(ここは今回初めて調べました)。

    この直径ですが、要するに「有効口径」ですので、例えばXF35mm/F1.4であれば、直径25mmの円になることが事前に予想できます。XF23mm/F2であれば11.5mmですね。

    J太郎さんの行動力に習って、僕も手元の単焦点レンズで実際測ってみると・・・、たしかにまあ、大体?そのぐらい?みたいな?うん?うーん。。。

    あと、今回実測して改めて気づいたのですが、これ前玉の単純な直径ともまた違うものですね。広角レンズとかはレトロフォーカスだかなんだかの事情(てきとう)によるのでしょうが、それ以外のレンズでも前玉の直径が中の光束の口径より大きめに見えます。
    口径食とか出ないようにするためには前玉が大きいほうがよいのでしょうから、たぶんいいレンズほど有効口径より前玉の実際の直径には余裕がある作りにして、絞りで有効口径サイズを調整していたりするのではないでしょうか。

    このへんも考えると、理論上はともかく、やっぱり実際に使ってみないとそのレンズの本当の描写まではわからないと言えそうです。

    昨日以上に乱文になってしまいました。すみません。
    これからもブログ、楽しみにさせていただきます。

    • jtaro_arisawa より:

      Qtaさん、今回もコメントいただきありがとうございます!
      初めてのコメント(しかも懇切丁寧!)でしたので、とても嬉しかったです(^_^)

      また今回は「レンズ口径」に関する補足をいただき、ありがとうございます。
      こちらも詳細に説明してくださったので、一気にカメラに詳しくなれました! レンズ口径を知るというのは、かなり繊細な作業が求められるのですね…。それを考えると、メーカー側があらかじめ「F値」を公開してくださっていることに感謝です。

      さらに「なるほど」と思ったのは、Qtaさんの「口径食を出さないよに、前玉を余裕のある作りにしている」という考察です。これはすなわち、カメラをやっているとついつい口にしてしまう「重い・大きい」の裏に隠された、レンズ設計者の意図なのかもしれませんね。(ものごとには必ず理由があるといいますし…。)

      それにしても、Qtaさんのコメントには僕とブログの成長に必要な要素が、ぎっしりと詰まっているようです。そもそも、こんなにゆるいブログを見つけて、読んでくださったこと自体が、僕にとっては嬉しすぎる出来事です。
      この後、コメントで教えていただいたことを記事に反映させていただきます! ありがとうございました!