【デザイン・機能編】FUJIFILM X-Pro2レビュー / シンプルなボディに込められた技術

2017年6月11日に購入した「FUJIFILM X-Pro2」。あまりにも美しすぎるカメラなので、シリーズ形式でレビューを書いております。前回は【購入編】と題してレビューを書きました(記事はコチラ)。

そこで今回は【デザイン・機能編】と題して、X-Pro2の魅力をご紹介いたします。

レンジファインダー、感度ダイヤル、半ツヤ塗装、斜め肩シルエットなどなど。スペック(数値)には表れないところで、職人たちの知恵と技術が結集しているカメラです!

唯一無二のファインダー「OVF + EVF = ERF」

X-Pro2といえば、レンジファインダーですよね。たとえばX-T2では、電源を入れない限り、ファインダーを覗いても何も見えません。しかし、X-Pro2は電源を入れなくてもファインダーの向こう側が見えます。

デジタル化が進んでいるのに、なぜ今になってレンジファインダーなのか?

  • 撮影範囲の外側が見えるため、スナップなどのフレーミングが楽しくなる。
  • ピントを合わせてもパンフォーカスで見えるため、一味違った撮影が楽しめる。

そういうわけでレンジファインダーは、特にスナップ写真の撮影では重宝します。もちろん、X-Pro2はEVFも使えるので、仕上がりを撮影時に追い込みたいときも問題なく使えます。

もっと言うと、X-Pro2はレンジファインダーを使いながら、右下にEVFを表示させることができる(しかも表示倍率も変えられる!)ので、もうとんでもないです。なので富士フイルムでは、それを「アドバンスド ハイブリッド マルチ ビューファインダー」と呼んでいます。長いですね(笑)

38もの部品でできている「ISOダイヤル」

X-T1やX-T2、さらには先代のX-Pro1になかったものとして「ISOダイヤル」が挙げられます。上の写真、シャッターダイヤルの中に組み込まれているのを確認できますでしょうか? シャッターダイヤルの外周部を持ち上げて、回すことで、ISOが変更できます。

このISOダイヤル。カメラ素人な僕(ユーザー)から見ると、「あって当たり前」です。というのも、僕たちが見るのはいつも「完成品」であって、「部品がいくつ」とか「どれほど苦労したか」は、まったく見えないんですよね。

そこで、ISOダイヤルの設計にまつわるウラ話をご紹介します。

かなり苦労しました。(中略)銀塩カメラのもの(ISOダイヤル)は機械式でポジションが少なかったり、構造上の違いがあるんです。(対してX-Pro2は)ISO200-12800、L、H、Aなど22ものポジションがあります。(これを実現するために)ISOダイヤルは38もの部品でてきており、メカの部品点数の1割を占めています。

(玄光社MOOK『X-Pro2パーフェクトガイド』p.46より引用、カッコ内はブログ筆者による補足)

この小さなダイヤルに「38もの部品」とは、まったく想像できませんよね。

ただ、それはメーカー(富士フイルム)からすると「本望」なのでしょう。苦労を感じさせない、シンプルで上質なボディ。これこそがメーカー側の願いであり、ユーザーにとって大切な「満足度」なのです。

「やめてくれ」と言われた、軍艦部の半ツヤ塗装

X-Pro2に「美しさを保つ秘訣は?」と訊くと、「黒の半ツヤ塗装にある」と教えてくれました。

「半ツヤ塗装とは何ぞや?」という方は、X-T2とX-Pro2の軍艦部を見比べてみると、その塗装の違いが分かります。光源の影響で青くなっていますが、とりあえずはその塗装が分かればよしというこよで…。

FUJIFILM X-T2の軍艦部。粒子感が見てとれる。

FUJIFILM X-Pro2の軍艦部。粒子感はなく、滑らかである。

この滑らかな「半ツヤ塗装」が、カメラを手に持った時の所有欲を満たします。

ところで、この「半ツヤ塗装」はX-Pro1と同じ製法ですが、X-Pro2製作時には塗装会社から「やめてくれ」と言われたんだとか。富士フイルムの上野氏は語ります。

お願いをした塗装会社の社長さんから「お願いだからX-Pro1と同じ塗装はやめてくれ」と言われたんです。もうそれなら仕事受けないくらいの感じで。(中略)量産機でこの塗装は現実的じゃないです。

実は当初X-Pro2はX-T1のようなザラザラ塗装でやることを覚悟していたんです。(中略)そしたら我々のトップが「そこは譲るな。同じで行け」と。(笑) 正直な話、この塗装はX-T1のグラファイトシルバーより高いんですよ。

FUJIFILM × マップカメラ】X-Pro2担当者インタビューより引用

X-T1のグラファイトシルバーよりも高いということは、X-T2のグラファイトシルバーよりも高いということでいいのでしょうか? いずれにしても、ここにX-Pro2が高級機であり続ける理由が隠されているのです。

背景を知って、見方が変わった

ということで今回は、FUJIFILM X-Pro2のデザインや機能に関する「こだわり」を紹介してきました。X-Pro2は、メーカーの意思と哲学が本気で注ぎ込まれた一台なのですね。

僕が購入前にこの制作秘話(背景)を知ったとき、X-Pro2への見方が変わりました。

それまでは、X-T2よりも高価で値上がりの幅も大きいため、「もう少し安くしてくれよ~」なんて思っていました。しかし、今回紹介した「背景」を知ったことで、「その究極の一台が、一般のユーザーにも手が届くのはすごいこと」と思えるようになりました。

まさに、X-Pro2への見方が変わった一瞬です。

X-Pro2のデザインや機能には、斜め肩シルエットにすることで自然に脇が絞まるなど、他にも魅力がたくさんあります。この記事を読んでX-Pro2への関心が高まった方は、ムック本を読んで、僕と一緒にX-Pro2に詳しくなりましょう!

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